日本人が英語を苦手なのは理由があった!?
日本と同じように母国語が英語ではない国でも、ドイツやフランス、イタリアなど国民の多くが英語を普通に話す国は欧米諸国にはたくさんあります。中学から義務教育で英語を勉強し、小学校から少しずつ英語に慣れ親しむカリキュラムを取り入れている学校も少なくないなか、日本人はどうして英語がこんなにも苦手なのでしょうか。その要因として、以下の2つが挙げられます。
- 教育・環境的要因
- ①英語の構造が日本語と大きく異なること
- 英語はそもそもドイツ語の祖先である古代ゲルマン語から発展してできた言語であるためドイツ語との構造上の類似点が多く、さらに歴史的に多くのフランス語が英語に流入しているため、ラテン語から発展したフランス語・スペイン語・イタリア語とよく似た単語がたくさんあります。日本語の構造はそれらの欧米言語からは遠く離れており、発音や表記も大きく異なるため、習得するのにかなりの労力が必要であるのは言うまでもありません。
- ②学習時間が圧倒的に少ないこと
- そんな習得困難な英語を日本人が身につけるためには約2,200時間が必要と言われていますが、学校教育では約1,200時間しか英語学習にあてられていません。2020年の教育改革によって環境が改善されることが望まれますが、現在学校を卒業している社会人にとっては、足りない学習時間を自分でプラスしていくしかないでしょう。
- ③英語を話す機会がほとんどないこと
- また、地続きで外国人が日常的に出入りしているヨーロッパ諸国とは違って、日本では日常的に英語を話す機会がほとんどありません。せっかく英語の単語や文法をしっかり覚えても、それを試す機会が圧倒的に少ないと言えるでしょう。
- 国民性に関わる要因
- 学生時代に自分のクラスに欧米からの留学生がやってきて、授業中にわからないことをどんどん質問したり、自分から周囲に話しかけたりする様子を見て、驚いたことがある人も少なくないのではないでしょうか。日本人は元来、人前で間違えることや、自分だけ人と違うこと恐れる傾向にあります。そのため、稀に町で外国人に遭遇したり、外国人と友達になったりする機会があっても、国民性が邪魔をして、せっかくの英語を使うチャンスを逃してしまいがちです。
日本人が英語を克服するためには、どんなことが必要?
上記に挙げたような、英語を苦手とする日本人が多い理由について思い当たるフシがあるなら、それを1つずつ克服していけば英語力はアップするはずですね。そのために必要なのは、以下の2つです。
- しっかり時間を割いて勉強する
- やはり普段使っている言語とは構造も語彙もまったく異なる言語を習得するには、それなりの時間をかけて勉強する必要があります。つまり、しっかりと課題克服に向けた学習計画のもとで勉強すれば、必ず英語力はアップする、ということですね。
- 英語を使うチャンスを逃さないためのマインドチェンジも必要
- さらにしっかり勉強したことをアウトプットできるようにするためには、実践での訓練が必要。そのためには、間違った英語を話すことを恐れないという意識改革が必要です。最初のうちはまず、英語に慣れていくためにとにかく発話することが重要。仮に間違えたとしてもそれは修正してもらって新たに学ぶためのチャンスです。恥ずかしがらずにどんどん話すようにしてみましょう。
- スクールや英会話カフェで積極的に会話の機会を
- 英語を学ぶために独学の時間をしっかり設けてインプットに励むことはもちろん必要ですが、それと同時にやはりしっかりアウトプットする場所を確保することも、英語力向上には欠かせないポイントです。
なかなか日常的に英語を使う機会がない日本で暮らしながらアウトプットの場を確保するには、英会話スクールに通う、オンライン英会話を受けてみる、英会話カフェに行ってみるなどして、積極的に英語を使うようにしましょう。定期的に英語を使う暮らしをしているのと、単に詰め込み学習をしているだけとでは、いざ外国人に対峙したときの気持ちの有り様が全然ちがいます。ぜひ普段からそういった機会を作ってみてください。